H氏の誕生日に関する考察。




悪魔不在の部室。

メンバーのプロフィールをまとめているマネージャー。

「生年月日!また蛭魔くんだけ空欄だわ」

「いつものことじゃないっすか、まもりさん」

「……まもり姉ちゃん几帳面だから」

「みんな知らないの?妖兄ィの誕生日」」

首を振る一同。

「……もう、区役所に行って戸籍とか見ちゃおうかしら!」

「戸籍って(汗)」

「……戸籍も既に細工されてそうだけどな」

「つーか戸籍が存在するのかよ」



「センセーも知らないの?」

「…………え?……あ、はい」

曖昧な和華の答えに、視線が集まる。

怪しい、と。

「……フゴッ」

「いえ、知らないですってば」

「……やっぱ教師用名簿とかには乗ってるんですか?」



「和華センセ、教えてください」

完全に期待の目で見られて困る和華。

仕方ない。ここは……

「……………いいんですか?」

「本当に、知りたいんですか?」

「知っちゃっていいんですか?」



「その数字を聞いたとたんにイシになるかもしれませんよぉぉ」



「セナ、早く帰らなきゃ!」

「おおお俺らも、明日もあされんあるしなぁぁ」

「知らなくていいことも世の中にはあるなぁ」

ダッシュで逃げる部員たち。

部室は一転して静寂に包まれる。


ほっとため息をつく彼女に、後ろからかけられた声。

「またウソか?」

「ウソじゃありません!

 ……最後のは冗談ですし」

「俺の情報握ってるなんて、よくもまあそんなでまかせを…」

「……あ、ちょっとバカにしてるでしょ!」

「言ってみろよ。確率的には365分の1だ。

 あたったらイシになってもいいぜ。」

「えっとじゃあ。私の見解を……

 まず、分母は365よりは少なくなると思いますよ」


「きっかけは友達の誕生日についてです。

 なるみちゃんって子がいるんですが、1月12日生まれなんです。

 漢字では「成美」つまり、旧成人式の日に生まれたからなんですね」

「なんだ悪魔の日でもあるってのか」

「いえ、そういう逆説があるってことなんです。

 あなたが誕生日を隠す理由から誕生日を考えると。

 タダ単に情報が漏れるのがいや……理由として至極適当ですが、何か腑に落ちないんです。身長とか体重とかはデータ化されてるし……

 なので、別な理由を探しました。例えば、誕生日が恥ずかしい場合!」


「……」


「だって蛭魔さんがバレンタインデー生まれだったらそれだけで面白いです!

 もう一生ネタには困りませんよ!つかみはオッケーです!前説もバッチリ。

 ホワイトデーでもいいなぁ!ああ、ハロウィンなんてぴったりすぎ!」


「それから、メンバー絡みの日。ムサ○ルの日とかヒルセ○の日とか、ここらへんは非常にたくさんあるし、命が惜しいので省略いたします」



「あ。私と一緒でも面白いですね。2月3日節分!

 マメまかれちゃいますよ!あはは。

 ああ、あれはアクマじゃなくて鬼か……」


「というわけで、ダジャレ説が浮上しました。

 蛭魔……妖一……ヨウイチ…………4月1日!」


「そうすると、データブックで年が明かされなかった理由も分かるような……。

 民法やら学校教育基本法やらで、四月一日生まれは早生まれとして扱われますから。

 あと一日生まれるのが遅かったらセナ君たちと同じ学年だった、ってことですよね」



「勿論、根拠はありません。推測ですから否定してくだって結構ですけど……

…………って………アレ?………蛭魔さんは?」


いつのまにか一人きりになった部室。

和華地団駄踏みながら幕。



管理人「あれ?8月1日は候補にならんの?」
和華「ひぃ、ふう、みぃ、よぅ……ですから4です!」
管理人(そういうとこにも前世の影響が!)


……っていうか、H氏の生年月日はまだ謎ってことで、
いいんですよね?(今さら)

かなり前から考えていたネタなんですが、
最終的にダジャレに落ち着いてしまった。
最初は「クリスマス」←だからクリスマスボウルにこだわる
とか考えたりもしたんですが。


何かいい誕生日案があったら、教えて下さ〜い。
そうそう、
辰巳のつ〜み〜(2、3)
もうすぐ和華の誕生日だわ。

1月25日追記しました。


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